どこにも属していない状態を見つめる「傷のあわい」

今週、数秘のメルマガ( https://riri-numerology.com/mailmagazine/ )で境界線についての話をしたが、まさに「あいだ」について書かれたのが「傷のあわい」。

 

 

筑摩書房『傷のあわい』の書誌情報…

 

 

精神科医で医療人類学者(医療人類学という分野を初めて知った)である宮地尚子さんが、ボストン留学時に出会った人たちについて書いたエスノグラフィー(行動観察調査)。

 

 

文化、国、価値観、性別、人種…

さまざまな「ちがいのあいだ」にいる人たちの人生と息遣いがそこにある。

 

ここで「リミナリティ(境界状態)」という概念が出てくる。

とある状態に移行するときに、どちらでもない状態で留まること。

 

セッションをしているときに出会う人は、まさにリミナリティにいるときであることが多い。

 

安雲
本を通じて、このように詳細に繊細にただ覚えていてくれる存在がいるということで、読んでいる私自身が救われたような気持ちにもなった。

 

物語とたましい」のところでも書いたけれど、

ただ人の性質を「当てはめる」という行為に違和感のある方には是非読んでほしい。

 

ちなみに、私が特に印象深かったのが、
たたき上げで料理人としてアメリカで成功した若い男性が、
結婚後に妻に暴力をふるうようになってしまったという話。

 

やさしさと暴力と圧力と期待と失望と…が入り混じっている様子が痛いほど伝わってきた。
何故私はこの人の話に強く惹かれるのだろうと思っている。

 

発表の仕方で得られたヒント

それと同時に、記録して発表する形態についてヒントを得ることもできた。

 

私のセッションについて「どうやってセッションをしているんですか?」という質問がものすごく多い。

セッションしている様子を録画してお見せする…という手もあるのだろうが、

なにせ話している内容はプライベートなことなので、オープンにするのもなんだか違う気がする。

(オープンにする、という時点で違う力が働いてしまう気がするので)

 

今回の「傷のあわい」のレポは、複数の事例をまとめて、ぼかして、ただし必要なことはしっかりと描かれているので、個人が特定されることもなく、プライバシーが尊重されているのが良い。

 

私も、このようにして過去のセッションの記録をまとめてみようと思う。

 

 

セッション、やっています

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